Q2事業承継対策が必要なのはなぜ

事業を継続させるだけなら適当に後継者を決めて、その人が事業を引き継げばよいはずです。

では、なぜ世間ではこれだけ事業承継問題について声高に叫ばれているのか。

① そもそも承継を受けてくれる人がいない。

先にも書いた通り、不景気のあおりを受け消費者がお金を使わない今、利益が出る会社とそうでない会社の差がはっきりしています。承継する方からすれば、辛い思いをしてまで社長をするくらならサラリーマンや公務員をする選択をしていることが現状として挙げられます。実際に2013年の経済白書によるとなぜ事業を承継しなかったとの問い対する回答で一番多かったのが、リスクが高いからという結果まで出ています。

 

② 後継者は決まっているが、まだまだ経営者としての能力が備わっていない(と先代が思い込んでいる。)

特に社長と後継者が父と息子の関係の時、お互いが良くも悪くもライバルであります。息子なりにいろいろと研究して父とは違う道を切り開こうとしたときに、先代である父親との意見が合わないということもしばしば。

先代の方が経営の経験は長いわけですから後継者の経験不足は当然の話。思い切って後継者に任せて最後の最後にどうしようもなくなった時に手を差し伸べることが必要な時もあります。

 

③ 先代からすると経営権を譲れば自分の人生の終わりに突き進んでいく感覚にとらわれる。

前線でバリバリとやってきた先代ほど、いきなり経営権を手放すことを嫌がります。経営権を譲らなければならないことはわかっていても、それをすると自分が用済みになってしまうのではないか。自分の居場所がなくなってしまうのではないかと心配になってしまいます。

その時にはいきなりやめるのではなく、会長職へと分掌を変更することで、自分の立ち位置を作り出してあげる必要があります。

 

④ 税金が高額になりすぎる

同族会社の場合、所有と経営は往々にして分離していません。

経営権の委譲とともに株式の異動も進める必要がありますが、株価が高すぎたりするために贈与税が多額になり、思うように株式の異動ができない場合があります。

⑤株式が分散しすぎている

過去の税金対策として株を親族という親族に配ったり、従業員を株主にしたりということをやった結果、株主が分散しすぎていることはよくある話です。

その株主が亡くなっている場合などは相続が発生していて、もはや会社とは無関係の人が株主になっている場合は厄介です。

⑥子供には株を渡したいが、子供の配偶者にはわたってほしくない

子供との関係は良好のため株の異動を考えていたものの、子供の配偶者とはうまくいっておらず、息子が亡くなった後その配偶者に株が異動するのが嫌で株を映したがらない場合があります。